2005/01/14（金） 雀鬼流 ドラの早切り禁止 その3
その1
その2
ドラの早切り禁止の理由3回目です。
今回は心理面から見たドラの早切り禁止の理由をみてみます。
ドラはテンパイまで切ってはいけない。
テンパイでも切っていいのは責任のとれる手の時だけ。
というのがドラ切りのルールですが
このルールは麻雀のゲームにおいて絶対守らなければならないもの
つまり麻雀のルールの本質なのか、といえばそうではありません。
別に早く切っても強い人は勝てると思います。
じゃあなぜ雀鬼流ではドラを切ってはいけないとしたのでしょうか。
これは雀鬼が「ドラ」というものに「意味」を与えたわけです。
ではその意味とは何でしょうか？
それは「大切なものを前にしてあなたはどのように行動しますか？」
という「意味」です。
雀鬼はいいます。
「ドラは恋人」
と。
つまり「ドラは大切なもの」という意味を与えることによって
その人のドラの扱い方をみれば
その人が普段自分の大事なものを
どのように扱っているのかが一目でわかるんですね。
例えば手牌に必要な時はドラを大事にするが
手牌に必要のないときはさっさと切る人は
自分にとって都合のいい時は自分の彼女を大事にするけど
自分に都合の悪い時は邪険にしたり捨てたりする人であるという診断ができます。
逆にドラを死んでも離さないという人は
彼女を思いすぎて一歩間違えれば
ストーカーになってしまうかもしれません。
ここで
ドラはテンパイまで切ってはいけない。
テンパイでも切っていいのは責任のとれる手の時だけ。
という「意味」をドラに与えることによって
そのバランスをうまくとることができるようになり、
日常生活にもいい影響を及ぼすようになる。
というのがドラの早切り禁止の意味です。
この「大切なもの」というのは別に何でもかまわなかったと思います。
例えば「イーピンを大事にする」というルールにすれば
イーピンの扱いでその人の内面がわかるわけです。
しかし毎回全ての人に影響を与えてさらに戦術面でも役に立つもの
と言う意味で雀鬼はドラを選んだのではないでしょうか。
雀鬼流は戦術論だけでは語れません。
こうした裏に隠された意味を考えてみると
雀鬼流の深さがよくわかって面白いと思います。
